飯寿司の作り方

はじめに

鮭の飯寿司を自宅の室内で作り始めてから20年、飯寿司の作り方を公開してから15年の年月が流れました。 その間、年に一度か二度作る飯寿司はその都度、容器の容量・鮭の種類・野菜のカット法・熟成温度・熟成期間・酢の有無・水出し法などに若干の変化を持たせて作って来ました。 そして、その記事も同時に書いて来ましたが、この間に生まれたタブレット端末やスマートフォンなどのデジタル機器に合わせるため、全てのページをレスポンシブWebデザインページにリニュアルする事にしました。
※2020年12月30日小型冷蔵庫で完成したが、生姜味となった。
※2019年12月1日今年も小型冷蔵庫で熟成中。
※2018年11月30日、小型冷蔵庫で紅鮭だけ。完成しました。(2018/12/30、味の感想1/11)
※2017年11月30日、小型冷蔵庫で熟成させた「紅鮭と山女魚の飯寿司」の材料から、水出しまで。(2018/01/02)
※2016年11月29日に仕込んだ飯寿司の概要は「新着情報」にあります。(2016/11/29)、
完成品の画像を新着情報にアップしました。(2016/12/30)
二回目の飯寿司を仕込みました。(2017/02/11)

自然乳酸発酵の飯寿司を作りませんか

寒冷地の伝統料理である「飯寿司(いずし)」は熟成時の温度条件に合えばマンションやアパートの一室でも製作可能です。飯寿司ファンの方、自分好みの飯寿司作りに挑戦して見ませんか。

大まかな手順

飯寿司の材料を用意し、必要分をカット。材料を何層かに分けて漬け込んだら、平均温度8度位の所に保存。野菜の水が上がって来て溢れそうになったら水取りをする。それが安定したら4週間ほどそのまま熟成させる。熟成が終わったら、容器の水出しをして完成。

(1)材料を用意    (2)材料を切る

(3)漬け込み    (4)飯寿司の完成

自然乳酸発酵の飯寿司

当サイトの飯寿司(いずし)は酢を全く使わない自然乳酸発酵の飯寿司です。 「酢を使わなくてもいいのか」と言う問い合わせが、かつて時々ありましたが、使わない理由は味を優先しているからです。傾向として、酢を使うと独特の「えぐみ」が薄くなり、市販品に近くなりますが、これも好き好きですので、いろいろ試されといいでしょう。
当サイトの管理人はこの方法で10数回(1996年~)作りましたが、管理人及びその周辺の人では問題ありませんでした。ただし、鮭は生では無く新巻き鮭を使用して作っています。
ポツリヌス菌対策はインターネットで調べられるといいでしょう。 寒い保存場所がない場合は冷蔵庫でも飯寿司(いずし)の製作は可能です。 当サイトの方法で飯寿司を製作する場合はあくまで自己責任でお願いします。

管理人が目指す飯寿司とは

★水気が少なくパリッとしていること
★全体に良く発酵していること
★塩気をあまり感じさせないこと
★野菜は漬物風になっているが、単一的な味ではなく、麹の香り、柔らかな酸味、微かな塩味、甘味、えぐ味が混じり合った複雑な味であること
★麹とご飯が野菜や鮭の回りに満遍なく付いていること
★魚肉部はピンク色で歯ごたえがあること
★鮭の皮の部分は生臭いものの麹発酵独特の珍味になっていること
★完成後10日間は味の劣化を感じることなく食べられること。

メニュー解説

これまで作って来た鮭の飯寿司を容量・材料・道具等で分類して見ました。初めて飯寿司を作る方は先ず「2003年製作の飯寿司/詳細編」に目を通されるといいでしょう。これで、全体の流れが分かります。
なお、味と賞味期限のバランスが良かったのは2003年の飯寿司と2011年の飯寿司です。
2001年の飯寿司…飯寿司の作り方を初めて公開、新巻鮭1本(2Kg)、容器は6リッターの鍋を使用、寝かし期間が35日と長めだったので、完全な熟成状態、パリッとした仕上がり。
2003年の飯寿司・詳細編飯寿司の製作過程を詳細に紹介、新巻鮭の切り身15枚(2.1Kg)、6リッターの鍋、2週間経っても味の劣化なし
2007年の飯寿司…この年より容器を3.6リッターの漬物用ポリ容器に変更、新巻鮭の切り身10枚。
2009年の飯寿司フードプロセッサーで野菜をカット、切り身10枚、3.6リッターの容器、鮭、野菜とも非常にバランスよく発酵
2009年2回目の飯寿司フードプロセッサーで野菜をカット、切り身10枚、2.1リッターの容器。水出しをポリボックスに変更。紅鮭の脂が味に影響
2010年の飯寿司野菜スライサーで野菜とカット、3.6リッターの容器、切り身12枚、発酵のし過ぎで賞味期限短し
2011年の飯寿司…3.6リッターの容器、切り身15枚、室温が14度もあったので冷蔵庫使用発酵度100%の割には長持ちした。
2014年の飯寿司ペルチェ式小型冷蔵庫の中に入れて熟成、切り身10枚、2.4リッターの容器だが量を少なくして作った飯寿司。冷蔵庫内の温度は6度~8度。

関東の人も飯寿司を作った

埼玉県深谷市のOさんが
このサイトを見て作った飯寿司です。この通り、無事完成しました。作り方の質問が来てから、直ぐ作ったと言う事ですので、ちょうど4週間経ったわけですね。
実は「もうそろそろ出来上がる頃かな」と思っていた矢先に添付付きのメールが来ました。 メールによりますと「新巻きサケが甘塩で加えた塩分も少なめだったため、薄味に出来上がりましたが、初めてにしてはとてもよくできたと思います。(少々酸味が強いかな?)美味しかったです。夫も満足そうです。」とのことです。

このサイトを参考にして飯寿司を作り、それをブログに詳しく載せた人東京に発見
その一部を引用すると
「ワタシは生まれて初めて食べましたが、サイコーでーーす。日本酒とまりませ~~~ん。 どうしましょ~~。クセも強くないし、麹のまろやかさと野菜の酸味と乳酸菌系の独特の香りが 一緒になってなんとも言えん味ですタイ!もうむちゃくちゃオススメですっ。 」 ほんっとーにウマイっすよ。これを知らずして人生を送るのはもったいないって位です。 でも酒飲みじゃない人にはどうかなーー??」
…なかなか、うまい表現をしていますね。喜んで貰えて嬉しいです。

またこんなブログも
「今回はいつも世話になっている釧路の知人から自家製の物を頂いた。恥ずかしながら自家製「鮭飯寿司」は初めて頂く。いままで市販の飯寿司しか食べた経験がなく、実のところあまり好きになれなかったのである。しかし・・・この頂戴した自家製の飯寿司は、やはり市販のそれとは全く別物!美味である。また酒が・・・・
…飯寿司を若い人達が自分で作って見て、とても美味と感じたならば今度はぜひ子供たちに伝えて欲しいと願っております。このサイトも日本文化の継承に少しは役立っているかな。

これはブログに対するコメントですが
いずしHP参考にさせてもらってます!! 関東住まいなので、北海道の親戚に送ってもらっていましたが、最近は高齢により作る事ができなくなり、田舎の味を食べることができなくなりました。
数年間はお店の物購入していましたが、やはり味や野菜が入らないなどかなり違うので、自分で作ろうと思い立ったところです。
HPにあった学会誌を読んで、5度の環境があれば可能ということも知り、ここのHPを参考に冷蔵庫での制作を試みています!これからもブログ。HP、楽しみにしています!

参考

酢を使わない飯寿司を探していたら
飯寿司(いずし)作りinえりも岬」と言うのがありました。作り方はほぼ同じですが、キャベツは入れていません。また味付け用にザラメと鷹の爪を使用しています。こちらは木樽と笹を使用した本格派。今度、木樽でやって見ようかなぁ。

日本水産学会誌に
サケいずしの化学的,微生物学的性状に及ぼす熟成温度の影響(Effects of ripening temperature on the chemical and microbiological characteristics of salmon Izushi」と言うのがありましたので、紹介します。

温度データ


NEC PC-9801nノート飯寿司を作り始めたときの温度データが、Excel専用フォルダに残っていたので公開します。最初は温度が心配だったので、とにかくマメに記録しました。 このデータを入力したパソコンはNEC初代ノートパソコン(1990年発売)で、ソフトはDOS版Lotus 1-2-3です。どちらも懐かしいですね。
なお今はこのようなデータは付けていませんが、熟成期間の平均温度は8度をめどに作っています。(2015/9/10)
※写真は NEC PC-9801nノート(1990年東京秋葉原電気街で購入、198,000円)
初めて飯寿司を作った時の温度データを表示/非表示

お寿司屋さんでの作法

日本語のナレーションと英語の字幕で日本の「鮨」を紹介した2005年の作品(原題はsushi・鮨、2005/11/23 Youtubeにアップロード)。何度見ても、面白いので、ここに紹介。

新着情報

●2017/02/11:今冬、二度目の飯寿司作り。こんなのは2000年代に入ってからは初めて。要因は前回「手間いらず」が叶ったこと。4週間、何もせず冷蔵庫の中に入れて置けば旨いのが出来てしまう。
今回は鮭と野菜のバランスを少し変えた。鮭は紅鮭だけとし、実験のため、塩を2g増やしてみた。これでも甘口のができるはずだ。
材料は紅鮭:547g、人参:116g、キャベツ:108g、生姜:154g、大根:212g、ご飯:200g、甘こうじ:200g、日本酒:100cc、塩:10g、容器・重石(3Kg)・漬け物用ポリ袋
製作日時:2017年02月11日午前9時40分


●2016/11/29:今回の飯寿司も昨年と同様、小型冷蔵庫の中で作る事にしました。テーマは手間入らず。昨年と同様、冷蔵庫の中に入れたら、1か月ほったらかし。でも今年は昨年より材料が多いから、水が溢れる位になるかも。
材料は紅鮭:487g、白鮭195g、人参:102g、キャベツ:92g、生姜:95g、大根:188g、ご飯:200g、甘こうじ:200g、日本酒:100cc、塩:8g、他に容器・重石(3Kg)・漬け物用ポリ袋
製作日時:2016年11月29日午前10時



完成:2016年12月30日午後3時、いつもと同じ風に出来ていました。ちょい味見では生姜が美味しい。今夜から、酒の肴になります。今年も「すずめのおやど」から、純米酒「山鶴」を半ダース貰ったので、酒の方もたっぷりあるが、ほどほどにしておきましょう。

●2016/11/25:通販で買える飯寿司の紹介です。(青い森の四季、伊達市製造の飯寿司、堀内水産、吉粋、佐藤水産)。
昔ながらの製法で作っている飯寿司を買って食べたい人は佐藤水産で売っています。去年は出荷が遅れたが、今年は順調なようです。
私は今回、寿都町・山下水産の飯寿司を「どさんこプラザ」で注文、11月29日に届く予定です。
●2015/10/5:スマホ・タブレット対応ページにリニューアル

関西の貸別荘すずめのおやど

当サイトのOWLNETが制作(スマホ対応)
関西の貸別荘すすめのおやど

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