「カレンダー」から学ぶ

カレンダーを簡単に作る事ができると言う点では便利な機能ですが、文字の背景色が黒なので美しくありません。そこで変更となるのですが、これが結構、難しいのです。
●Word2000
「ファイル/新規作成/その他の文書/カレンダーウィザード」からカレンダーを作ってください。
●Word2003
「ファイル/新規作成/このコンピュータ上のテンプレート/カレンダーウィザード」からカレンダーを作ってください。
※もし「カレンダーウィザード」がインストールされてなくて、CDの挿入を要求されたときは 「Microsoft Office Personal」などのCDを入れてカレンダー作成機能を有効にします。
1 カレンダー作成(Word2000
(Fig1)2002年7月のカレンダー
(Fig2)オートシェイブを全て選択
※条件は「スタイル(1)、向きは横、図を貼り付けるためのスペースなし、2002年7月」

Word2003だとこんな風になりますが、罫線が無くなっていますし、オートシェイプ選択時の形も違っています。
Word2003になってから今回初めて作って見ましたが、結構変わっているのですね。
 
2 オートシェイブ枠の個数の確認
(Fig2)のように4個のオートシェイブから構成されていることが分かります。(これはWord2003も同じ)
外枠は重なり合っているので分かりにくいですが、□が二重になっているので区別が付きます。
※オブジェクトの連続選択は「Shiftキー」を押しながらそれぞれ選択して行きます。
 
3 同じ形のものでも違う名前でメニューが出るのはなぜ?
カレンダーのオブジェクトとは直接関係ありませんが、上のような疑問に遭遇することがあるので、説明しておきます。(Word2000
(Fig3)
(Fig4)

上図の二つはどうみても同じ形をしています。でも左は「テキストボックスの書式設定」、右は「オートシェイブの書式設定」となっております。(マウス右クリック)
理由:
左図:「テキストボックス」で描画、右図:「オートシェイブ」で描画し「テキストの追加」をしたからです。

(Fig5)参照

 
(Fig5)
Word2003の場合は「オートシェイプの書式設定」に統一しましたが、「テキストの編集」、「テキストの追加」の2種類になっています。次のバージョンではどうなるのでしょうか?
左側:カレンダー内側のオートシェイプ
右側:カレンダー外側のオートシェイプ
4 各オートシェイブの解析
4−1 「年月」部のオートシェイブ
2002
(左図は画像ではなくHTMLの表で描いています)
2002周囲の色:
・2002付近をクリックし「罫線/線種とページ罫線と網かけの設定」を選択
・「網かけ」のタブをクリック
・「設定対象」をクリックし「段落」を選択してから「背景の色」を決める
これで背景色黒を変更できます。年号の文字は年号を選択し文字の色を決めてやります。
これはWord2000/2003共通です。
年号と月の部分を良く眺めると横方向はセンターですが、縦方向はセンターになっていません。少し上の方にずれています。これを修正して見ましょう。
「書式/段落設定」で間隔を次のように設定するとほぼセンターになりました。

年号の部分




月の部分
 

「カレンダー」とは直接関係ありませんが、授業の中で画像の上にテキストボックスを乗せようとするとはじき飛ばされると言う問題がありました。この基本となるのは次のような事です。
同じクリップアートなのに選択して見たら右図のようになる事があります。何故でしょう?
どのようにしたら、2種類にできるかを考えてみましょう。(Word2000

選択結果に2種類あると言うのは重要な意味を含んでいます。
クリップアート挿入直後の「図の書式設定/レイアウト」を見ると、「行内」が選択されています。その意味を調べるために、右上にある「?」をクリックし、「行内」の上でクリックすると下図左の説明が出てきます。同じくそのお隣の「四角」の上でやってみたのが下図右です。
ポイント:「行内」は文字列と同じレイヤー(Layer)におかれるが、その他(四角、外周など)は違うレイヤーにおかれると言うことです。
作図例1
例えばパソコンのクリップアートを出しておいて、その説明をテキストボックスでしようとします。出来たテキストボックスをパソコンの上に重ねるわけですが、その重ね方によってはいろいろな動作をします。ある時はパソコンの図が右の方に移動することもあります。 そこで気がついて「テキストボックス書式設定/レイアウト」を「前面」にする人もいるでしょう。そうしたら下図右になります。
これはこれで問題解決なのですが、もし挿入したパソコン図のレイアウト配置を「四角」にしたらどうなるでしょうか。
パソコンの文字が右側に行ってしまいました。 そこで左側に移動したら今度は一部が影に隠れてしまいました。
これは順序とばかり「パソコン」のテキストボックスを前面にしたら直ったと言う経験は誰しもあるはずです。
このように挿入した画像なりオートシェイブはそのプロパティ(属性)により、様々な動きをします。従ってどのレイヤーに挿入されたのかとか本文の文字に対しての回り込み設定をどのようにしたかが重要になってきます。そこでどのような方針で作図したらよいのかを次に考えてみます。
方針:選択したとき選択枠が■かそれとも□か。
■は本文と同じレイヤーにおかれ段落として制御されます。ある段落に大きな文字が入ったときと同じ動きをします。つまり左揃い、中央揃いなどの命令が有効になります。パソコン脇ののEnter印にカーソルを持ってきて中央揃いをやってみて下さい。画像が行中央になるはずです。(下図参照)
□の時は本文とは別なレイヤーに置かれます。そのため本文とは別管理になります。移動するにはマウスでドラッグ又は水平方向の配置です。その時、問題になるのが本文の文字に対してどう言う関係になるのかと言うのと、他のオートシェイブに対する位置関係がどうなのかと言うことです。
そこで文字に対しては下図に表示される意味がなんなのかを理解する必要があります。本文内の文字に対してどんな制御をするか一つずつ試してください。
表現したいレイアウトによって、使い方が違ってきます。その時、オブジェクトの選択枠が□なのか■なのかを認識して作図するようにて下さい。
●オブジェクト(画像やオートシェイブやテキストボックス)の上にオブジェクトを重ねようとした時うまく重ならないのはどんな時?
1 選択枠が■のオブジェクトに選択枠□のオブジェクトを重ねる時:選択枠□のオブジェクトの「レイアウト/折り返しと種類と配置」が「四角」または「外周」の時うまく重なりません。
2 選択枠が□のオブジェクトに選択枠□のオブジェクトを重ねる時:「レイアウト/詳細設定」の「配置・オプション」の「オーバーラップさせる」に2つのオブジェクトともチェックが入っていない時うまく重なりません。
同じレイヤー(選択枠が□同士)にあるオブジェクに対してなら「オーバーラップさせる」にチェック
本文レイヤー(選択枠が■)にあるオブジェクトに対しては「前面」または「背面」を使う。
このようにオブジェクトがどのレイヤーにあるかによって対処の仕方が変わってきます。
Mon,Tue,Wed の上が空いていますが、空白を調整するには「書式/段落/間隔/段落前」の数値を変えてやります。
 
 
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